衣服=患者のように管理する「電子カルテシステム」 詳細情報

はじめに

ハッピーケアメンテでは、お預かりした衣類に対する専門的なメンテナンスを行うにあたって、「ハッピー電子カルテシステム」という自社独自のITシステムを導入しています。
「ハッピー電子カルテシステム」は、まずご依頼のあった衣類が到着したら「電子カルテ」を作成します。その際のチェック項目は150種目・3000項目に及び、さらにそのチェック風景の全てを動画・静止画で記録します。そして採寸やタグの取り付けなどを行い、この時点での衣類の状態を「仮電子カルテ」としてデータ化します。

仮電子カルテができると、次にそこで収集・記録した情報をもとにお客さまとカウンセリングを行います。お客さまがご希望されたものはもちろん、チェック過程で発見したダメージ箇所についてもご報告し、処理方法と価格説明をした上でケアメンテ内容を相談・決定します。
そして処理にかかる期間や内容、金額、決済方法など全てを納得していただいた時点で、仮電子カルテは初めて正式な「電子カルテ」としてデータベースにインプットされます。ここまでがハッピー電子カルテシステムの基礎となる電子カルテ作成業務となります。

何故カルテが必要なのか

ハッピーケアメンテでは、お客さまからお任せいただいた大切な衣類を、病院で言う「患者さん」のように位置づけ、病院と同様のステップを踏んでいくことで高度な治療(メンテナンス)を可能としています。
また、カウンセリングでは我々プロの目から見た汚れや傷み具合、衣類の状態をお客さまにご報告し、メンテナンスの内容や、それに伴うリスクなど総合的な情報開示を行っています。
「満足度」という指数はその高低に明確な基準が設けられている訳ではなく、お客さま一人ひとりの主観的価値観によって変動します。そのため、医療現場と同様・同質にインフォームド・コンセント(情報開示と説明責任)が重要だと考えています。
ご依頼いただいた大切な衣類がどのような処理工程を経てどのように返却されるか、サービスの始点から終点を明確に開示し、お客さまに安心してお任せいただくためにも「電子カルテ」は必要不可欠です。

このように、汚れや傷み具合などの衣類に関する情報と、納期やご要望などお客さまに関する情報を記録し、その後にある処理工程の一つ一つと結びつけるのが「ハッピー電子カルテシステム」です。衣類の細部情報やケアメンテ過程の最新情報を現場で確認でき、さらにケアメンテを行った一点一点がデータとして蓄積されていくことで、ケアメンテのクオリティは一層向上していくのです。

カルテ活用例

例えば、ケアメンテの基盤となる洗浄工程「水油系アクアドライ」では「洗浄仕分けシステム」が「ハッピー電子カルテシステム」と結びつき現場をサポートします。「水油系アクアドライ」では、汚れの状態や生地・繊維の種類に応じて、使用する洗剤や薬剤を配合し使い分けています。その調合分配や選択はあくまでも作業を行う一人ひとりに委ねられていますが、経験や技術によって品質にムラが出てしまわないようにアシストするシステムです。「ハッピー電子カルテシステム」に登録された40万点以上の実績データから、同一の衣類・類似した衣類を検索しその洗浄方法を導き出せるようプログラミングされています。また、洗浄工程ではボタンやベルトなどのパーツは破損を防ぐために取り外して洗浄します。それを後の工程でまた取り付ける際に、「ハッピー電子カルテシステム」に登録されている元画像を参照し、ボタン穴への糸の通し方やボタンの数・位置・向きなどの必要な「解」が表示されるようになっています。

「ハッピー電子カルテシステム」はこのように、基盤的な情報と各工程を強く結びつけ、作業が安定して高質に行われるように構築されたシステムです。各作業現場では「ハッピー電子カルテシステム」、またそれに基づいた現場ごとの特化システムに則りながら作業を進め、更にそのカルテの内容は常にリアルタイムで更新され、全体最適化された一元的な管理を実現しています。

また、ハッピーケアメンテではその工程のほとんどを人の手によって行っています。人の手で行われるということは、経験や技術の差、得意不得意の差などが生じる可能性があるということです。そんな危険性を排除するのが、「生産調整システム」です。「ハッピー電子カルテシステム」の情報を参照し、衣類の状態や形態から工程の難易度を数値化。社員の技術や得手不得手に応じて、工程の担当者を決定するシステムです。人ではなく機械によって、様々な情報を数値化し計算した上で選出する為、技術の無い若い社員が難しいアイテムを担当してしまうような危険性が解消されます。

まとめ

ハッピーケアメンテのサービス全体の主軸といえる「ハッピー電子カルテシステム」。衣類の一点一点に対して独立して情報を記録する高い管理能力は、付随する諸システムとあわせ、現場に最適な人材を配置することと、現場で最適な処置を指示することの2つを可能とし、ケアメンテをより上質で安定したサービスに押し上げます。

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